売上管理の基礎とも言われているPOSレジ。従来の据え置きの東芝テックなどが販売しているネットに繋がるPOSは50万円〜130万円/台という金額でしたが、現在ではiPadをPOSレジ代わりに使用する現実的な選択肢も出てきたことで、売上分析の仕組みが中小規模の事業者でも強く意識されるようになってきました。

そこで今回はPOSレジを使用しているのであれば確認したいデータ指標3つと、それらが悪化した際にスピーディに通知などを受け取る方法について紹介いたします。

目次

POSデータを確認して検討できる具体的な施策3選

アップセル(クロスセル)戦略

アップセル:現在の商品よりより高級・高品質なもの(例:産地ブレンド米から魚沼産コシヒカリへ)への購入対象商品を変化させること、
クロスセル:併せ買い(例:白米と一緒に雑穀を購入)の促進
という施策となりますが、POSでデータを収集していなければ「最近低額の商品が多いような…」という勘での施策の策定となってしまいます。
POSを利用することで、客層を年齢/性別/居住地ベースで分析することができます。例えば若年層はオーガニックの製品を購入しているが、それが他の世代に広がっていないといった事例が確認できるかもしれません(この場合は、より年長の世代が他の何にお金をかけているのか?自社の製品でその特定の年代の強い悩みを解決できないか?を検討し製品化することができます)。

ターゲットの客層の拡大

POSでポイントカードを作成し年齢や住所を登録していただくことで、客層が見えてきます。あなたの店には、近くの住民が徒歩で通っているのでしょうか、それとも職場帰りで立ち寄っているのでしょうか?お客様の動線が見えることで、例えば自宅への配送サービスを始めたり、その日の夕食で使用できる缶詰を販売したりなど、よりお客様の役に立つことが実現できます。

また、客層がわかるとFacebookやGoogleの広告で年代を絞っての効果的な有料広告配信ができるのは大きなメリットと言えるでしょう。客層がわかっているからこそ、その客層に強く響くキャッチコピーを考え配信することで、簡単にみなさまのお店の顧客にすることができます。

リピート率の向上

みなさまのお店に来店されるお客様は、月に1回来店される方でしょうか?それとも月10回いらっしゃるお客様でしょうか?そして、それらの人数はいかがでしょうか?直近1年で新しくご利用になったお客様はいらっしゃいますでしょうか?

これらの視点でデータを見つめることで「近年の売り上げは、昔いらっしゃった〇〇さんのようなお客様が少なくなり、新規顧客が来なくなったからだ」ということが明確になるかもしれません。新規顧客が入っても年に1度しかこない(しかも、居住地が近い)のであれば、そのお客様限定でクローズドな特別クーポンを配信することで簡単に売り上げをあげることができるかもしれません。

これらの施策を検討する上で必要なのが、POSの会員分析機能なのです。

会員属性の把握に役立つ!会員情報を簡単に取得するサービス3選

多くの分析ツールはPOSレジの種類に制限されるか、POSレジと連動しない物が多い

POSレジについている会員管理ツールは、タブレットレジの場合、簡易的な物が多いようです。具体的には以下のような指標を確認できることが多いようです。

  • 売上と客足のピーク時間帯
  • 平均客単価
  • 商品カテゴリ別の売上比率

しかし、これだけでは商圏の把握を行い、データに基づいてより高度な施策を打つことはできません。
そのため、より高度な分析を行うためには、POSレジに付属している会員管理ソリューションか、連動しないタイプのポイントカードなどの導入が必須とされています。
POSレジベンダーに限定されない会員分析ソリューションについても、本ページでは紹介しています。ぜひ最後までご覧ください。

Airペイポイント

https://airregi.jp/poichi/

Airペイポイントは、リクルートが提供する「Airレジ」と併せて利用できるポイントカードサービスです。dポイント、Ponta、Tポイントの3台ポイントカードをまとめて導入できるので、利用者に高い利便性を提供可能です。またポイントカードから顧客情報を収集することも可能なので、簡単に売上と紐づいた顧客データベースを構築することも可能です。

使用できるレジAirレジのみ
利用可能な分析顧客属性別売上集計、商圏分析など

LINE for Business

https://www.linebiz.com/jp/service/line-official-account/

LINE公式アカウントとして運用されていたサービスです。お客様とLINEでつながることで、以下のサービスが提供可能です。

  • スタンプカードの発行・配信
  • 画面下部にリッチメニュー(ショートカットボタン)を表示できる(=クーポンやチラシ画面などに遷移させられる)
  • 電話申し込みを手軽に実施してもらえる
  • チャットでのやりとりが可能
使用できるレジ全て(ただし売上分析はできない)
利用可能な分析顧客属性分析、リピート分析など

kvitanco

https://kvitanco.biz/service/kvitanco/

kvitancoは、電子レシートの提供を行うサービスです。お客様にとっては紙のレシートがなくなることによる利便性の向上が、また店舗側としてはお客様の住所、性別などの情報を収集できるメリットがあります(ポイントをつけない代わりに、随時クーポンを配信することもできます)。
おおよそ、以下のようなメリットがあります。

  • レシート情報に基づいた特売情報などの配信
  • レシート情報と紐づいた、購買情報と紐づいた顧客情報分析の実現
  • kvitancoデータサイエンティストとの対話に基づく、新たに生み出される売上向上施策につながるデータ分析帳票の閲覧
使用できるレジタブレットレジ(Airレジ、スマレジなど)
利用可能な分析顧客属性別売上集計、商圏分析など

Kvitanco(ビタンコ)などのサービスと組み合わせて確度の高い顧客分析を実現しよう

いかがでしたでしょうか。POSレジは役立つツールですが、会員属性などをみないと正確な販促であったりWEB広告を打ったりは難しいのが実情です。ぜひ、顧客属性を分析できるソリューションも合わせて採用しながら、今後の事業展開を考えてみてください。

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