キャッシュレスが普及する中でもキャッシュレスが進みにくいのが「法人払い」。
Visaの調査によると、中堅企業の56%、大企業の64%が法人カードを導入、中小企業に至っては導入率は21%と言われています(しかも、これらは部分導入を含みます。社長だけが持っている、というケースも法人カードが導入されている、と判定されています)。実際のところは、「請求書払い」または「現金払いでの立替」がまだまだ主流です。それでは、法人の請求業務は今まで通りキャッシュレス対応できないのでしょうか? いえ、ファクタリングサービスを用いることで可能になります。

今回は、メジャーに使用されているファクタリングサービスについて、紹介いたします。

目次

ファクタリングサービスについて

ファクタリングサービスは、債権を販売者から買取り、代わりに購入した人に後日請求するサービスです。販売した人には確実に代金が支払われ、未納代金の請求は全てファクタリングサービス事業者に投げることができるため、請求・督促業務からの解放が見込まれます。

昔からSMBCなどの金融機関で提供されてきたサービスではありますが、最近ではPaidやマネーフォワードなど、ベンチャー企業からもファクタリングサービスの提供が始まり、一般的なものとなってきました。

ファクタリングサービス利用の流れについて

ファクタリングサービスの利用にあたっては、まずは利用者側に割り当てる与信枠の設定を行うことが一般的です。そのため、実際の法人かけ払いの利用開始までの手順は以下の通りとなります。

  1. WEBなどで、購入者が請求書払いの利用を、リファクタリングサービス事業者に申請する。
  2. ファクタリングサービス業者が、信用調査を行い与信枠の付与の可否を判断する。
  3. 信用調査が完了次第、リファクタリングサービス事業者から、購入者と販売者にたいし審査通過と与信枠を通知する
  4. 販売者は、購入者に対しサービスを販売する。
  5. 販売者は購入者情報を添えた請求明細をファクタリングサービス事業者に送付することで、指定された日時に代金の全額(からファクタリング手数料を差し引いた金額)が振り込まれる。
  6. 購入者は指定されたにちじまでに、ファクタリングサービス事業者に代金を支払う。
    ※支払われなかった場合、遅滞利息などがかかるケースがほとんどです。

EC事業者が使用できるファクタリングサービス事業者

BtoB取引で使用できる請求書買取サービスで、対個人では使用できないという制約はありますが、対応している決済代行会社の数や手数料率、APIなどのインターフェースの充実度など、ECサイトをはじめとするオンラインビジネスを展開する上では第一候補として検討したいファクタリングサービス事業者です。
ただしファクタリングにかかる時間(実際の入金までの期間)が若干ながめ(1ヶ月かかる)ので、すぐに手持ち資金を用意したいというケースが多い場合、そぐわない可能性はあります。

マネーフォワード

家計簿アプリなどでも有名なマネーフォワードも「アーリーペイメント」としてサービスを展開しています。最低手数料は低めの表記となっていますが、買取金額によって料率は変わるので審査に出してみないと最安かどうかはわからない点には注意が必要です。また買取金額が最低50万円のため、起業してすぐのケースなどでは使用できない可能性があります(ただし、大手金融機関が提供している同種サービスと比べると、格段に敷居は低いと感じます)。

GoodPlus

GoodPlusは、渋谷に本拠地を置くファクタリングサービス業者で、クラウドサインなどの電子契約を用い債権買取スキームの構築までのスピードに特化した会社です。

少々料率は高め(5%から)ではありますが、迅速にキャッシュ化できるので、企業の資金繰り対策としては非常にいいのではないかと感じます。

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください