食品の新商品が出る際などに行うのがサンプリング。試供品を渡す、というのが本来の意味ですが、近年食品業界などでは「サンプルを配ってSNSでシェアしてもらう」という意味で、プロモーション商品配布=サンプリング、という意味のように使用されているように感じます。

今回は、全国で実施されていたサンプリングイベントを紹介しつつ、中業企業で役立つサンプリングの方法について、考えてみたいと思います。

目次

サンプリングイベントの例:COMP(完全食)の販促の場合

私はエンジニアとしてユーザー企業(IT企業ではない、通常であればITを発注する側の企業)で働いているため、情報収集としてIT業界のイベントに行くことがあります。その中でTeratailというエンジニアQAサイトのイベントで配られていたのが、今回紹介するCOMPです。

COMPは飲むだけで1日に必要な栄養素が取れるというコンセプトの元で開発された完全食で、IT業界の人をはじめ多忙な人に愛されているのだという。値段は1本1000円以上(500MLで)と高いが、必要な人には必要なのだろう。
このCOMP、イベントでは2本組とシェーカーで作る粉タイプのものと2種類が入ったものが配られていた。合計金額は売価で3000円以上と高さにびっくりしたのだが、これくらい入っていると「自分じゃ飲みきれないな」と感じ、職場で配布しようという気になった。実際、職場に持ち込み社内コンビニで勝手に売ってしまった(もちろん、割引はしたが)。売らないまでも、友人におすそ分けした人は多いのではないだろうか。

このように、量を配って「いい!」と思ったら友人におすそ分けしてもらう、という意味で試供品を横展開することも可能だと考える。SNSキャンペーンをつけて、シェアしたらもう一本送る、とかいうキャンペーンがあればそれも受けたのかもしれない。

サンプリングとは、横展開するための礎だ

サンプリングとは「標本抽出」のことだが、マーケティングでは統計的な意味合いより、ベータユーザーに試しに使用してもらってその反応をみるという意味合いで使用されているようだ。スーパーに大量に並べる前に、アーリーアダプタ(市場に投入された商品をいち早く試そうとする人)に試してもらって味やパッケージ、利用シーンを特定しよう、というものだ。このアプローチは、ベンチャー企業ではバイブルのようにも扱われる「リーン・スタートアップ」の中でも触れられている、失敗を減らす新製品開発手法の一つである。

サンプリング成功条件

  • 利用ユーザーの層を特定する
  • 利用ユーザーが集まるところで紹介する/利用ユーザーの中で代表的なユーザーに使用してもらう

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