目次
国内での普及状況(日本)
利用実績・導入数の増加
- 東芝テックと東芝データによる電子レシートサービス 「スマートレシート®」 は、2024年度に 約7,500万枚の電子レシートを発行したと発表されています。これは従来の紙レシート数に換算して大きな削減効果となり、利用者の利便性も向上しています。
- このサービスの会員数は 250万人を突破 し、全国約1万7,000店舗以上で稼働している例もあります。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000105.000105826.html
生活者側の認知と利用傾向
家計簿ソフトZaimで2025年に実施された認知度調査によると、認知度は約 4割 ほどに上っており、実際に 利用経験がある人は約2割 となっています。利用理由については、特に スマートフォンで確認できる利便性 が使われる主な理由として挙がっています。
一方で、調査対象が家計簿アプリを使用しているデジタル化に前向きな層を対象としたものであること、個別のメリット(整理がしやすい、クーポン情報がある)が利用理由としては上位にランクインしていないことについては、留意するべき点だと考えます。そのため、実際にはそこまで高い認知率・利用率とはなっていないものと思われます。
本調査が家計簿アプリユーザーを対象にしており、Zaimがスマートレシートとの連携機能を提供していることを鑑みると、家計簿アプリでの集計ができる(収支の記録忘れがない、分析が家計簿アプリ側でできる)というメリットが強く意識されているという結果であると推察されます。
企業・小売側の導入動き
- 大手企業(例:イオン)が独自アプリで電子レシート機能を導入し、数千万枚規模で発行実績が出ている報告もあります。これは 環境配慮や顧客利便性向上 を狙った動きの一つと見られています。
- ドン・キホーテは自社アプリ「majica」で電子レシート機能を提供しています。家電製品など製品保証対象の履歴が自動的に抽出・かんたんに見れる機能もついており、顧客利便性向上の機能がついています。
グローバルな動向
では、世界的に見るとどのような動向なのでしょうか。
市場規模と成長予測
グローバルなデジタルレシート(電子レシート)市場は 2024年で約24億ドル(約3,600億円超) と評価され、今後 年平均成長率(CAGR)が10%以上 で拡大すると見られています(https://dataintelo.com/report/digital-receipt-marke)。
これはフランスで施行されている廃棄物処理法など、環境関連法制への対応の結果などで発生しているものも多く、環境市場の中での電子レシートという位置付けになっている面もあるように見えます。
小売業での導入状況と課題
電子レシートの導入は増えているものの、全体ではまだ標準化されていないケース もあります。アメリカでは全米小売業協会によって電子レシートの標準フォーマットは整備されていますが、横展開で使用できるような統一的なインターフェースが準備されているかというとそのようなこともありません。
主な普及背景
環境・SDGs意識の高まり
紙レシートの削減はプラスチックや紙ゴミ削減と並び、企業の ESG/SDGs活動 としても重要視されています。
スマホ・キャッシュレス決済の普及
- スマートフォンやモバイル決済の浸透 が進んでおり、支払いと同じ流れで電子レシートを取得できる仕組みが増えています。
データ利活用・マーケティング
- 小売企業は電子レシートを顧客データとしてマーケティングに活用しやすく、購買傾向の分析・キャンペーン連携 に利用するケースがあるとされています。
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