Airレジやスマレジなど、iPadさえあれば簡単に導入できるiPad型レジが現在流行しています。Airレジを展開するリクルートは、昨年からビックカメラにAirレジ相談カウンタを設置し、今ではネット上ではなくオフラインで、店頭で直接見て触れて購入を決断できる体制まで整っています。
しかし、製品を購入する際に気になるのがデメリット。あまり表には出てこない情報で、実際のところ導入に二の足を踏んでいる企業・店舗も多いのではないでしょうか。
そこで、今回はそんなタブレット型レジのメリット・デメリットをまとめてみました。これを読めば、タブレット型レジを導入する際にとるべき・とれる対応策をしっかりと認識できるはずです!

目次

デメリット①iPadが必須であること

タブレット型POSレジの多くは、iPadでの利用を推奨しています(Airレジは2016年7月19日にAndroidのサポートを切りました)。iOSアプリとAndroidアプリの両方を開発するのが大変、というのも理由ですが、アプリ開発者としてはやはり端末の大きさ・スペックがある程度絞れる、というのが大きな理由です。

そこで問題となるのが、iOSのサポートについてです。iOSのアップデートのスピードは非常に速く、2008年のリリースから2016年に至るまで、10ものバージョンのOSが発表されています。そして、古い端末は徐々にサポートが切られ使用できなくなっているのです。
iPadもどのバージョンのものを購入したかによって異なりますが、一般的には3年〜5年で買い換えとなることが多いようです(最後の方になると、アプリがよく落ちるようになります)

いくら月額費用が安くても、数年に一度は10万円ほどの出費が発生する、ということは認識しておくべきでしょう。
※レンタルで借りるという方法もあります。https://www.softbank.jp/biz/mobile/contract/terminal/

デメリット②使用できる外部サービスに限定がある

無料のPOSレジ(たとえばAirレジ)では、使用できる外部サービスに制限があります。たとえばポイントサービスを導入したい際には、Poichiというリクルートが提供するサービスを使用しなくてはなりません。別の言い方をすると、もしPOSレジサービスの品質が劣化した際(バグが頻発するなど)に乗り換えコストが発生するということを意味しています。また会計ソフト連携をする場合、乗り換え先のタブレットレジはその会計ソフトと連動できない⇨会計ソフトも乗り換え!となるリスクもあるかもしれません(Airレジはfreeeと弥生会計に対応しています)
なお、外部サービス連携に柔軟なスマレジのようなサービスはありますが、月額で7000円〜のコストが発生します。今までのソフトを使用して引き続き業務効率化が図れるか、しっかりと比較・検討する必要があるといえるでしょう。

デメリット③盗難のリスクがある

端末自体に盗難のリスクがあります。今までのレジ自体を盗む人はいないでしょうが、iPadなら比較的簡単に盗み出すことができます。
しかし、この問題には以下のような対策を講じることで、比較的簡単に対応することができます。
・MDM(携帯端末統合管理サービス)を使用する。Ex)Docomo https://www.docomo.biz/html/service/biz_plus/anshin_manager/
・「iPhoneを探す」の機能を使用する。https://support.apple.com/ja-jp/HT205362
・盗難時にAirレジそのもののパスワードを変更する。
・iPad専用のワイヤーロックを購入する(4000円ほどです。https://store.shopping.yahoo.co.jp/nanos/4969887891100.html?sc_e=slga_pla )。

デメリット④インターネット環境がないと使用できない

タブレットレジサービスは、インターネットに接続していることを前提とするサービスで、インターネットが不通の際には使用できなくなります
インターネットが通じなくなるケースとしては、以下のようなケースが想定されます。
・OCNやAsahiネットなどのインターネットプロパイダ側の問題(数分間の切断)。
・光回線の工事の際に30分〜1時間インターネットが不通になる(※地方部で基地局から2km以上離れている場合に起こりやすいです)
・無線LAN機器の故障・設定ミス・ファームウェアアップデート。

これらの不具合は防げないものも多いですが、これらは携帯電話のテザリングサービスを利用することで回避可能です(テザリングとは、携帯電話を無線LANスポットとして利用することのできるサービスです。iPhoneやAndroidなどのスマートフォンで使用できます)

デメリット⑤会員管理機能がない

Airレジには会員機能はあっても、その内容が貧弱です。具体的には、以下のようなデメリットがあります。

  • 会員IDをバーコードで会員検索をする、といったことができません。
  • ポイントの付与ができません(履歴情報をお客様情報に紐づけることは可能です)

なお、バーコードでの会員情報の読み出しは、大手のiPadレジではいずれのメーカーも対応していません。会員機能を現在のレジで使用している方は、スタンプタイプのポイントカード(紙)への移行などを合わせて検討する必要があります。

いかがでしょうか。タブレットレジのデメリットを集めてきましたが、タブレットレジ自体には「新しい機能をすぐにいれられる」「売上を集計できる機能が安価で入手できる」といったメリットも多くあります。
代替策を考えておくことで、万が一の際にも対応しつつ、より効率的な店舗運営を実現することが可能となるでしょう。

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