コロナウィルスが猛威を奮う中、問題となったのが空き巣を狙った犯罪。またコロナウィルスの関係から店内を少人数で回さなくてはならなくなったことに伴う盗難などの増加などが懸念されています。またレジもセルフ決済などとなり、だんだんと人がいて接客して…という業態が減って行っている状況でもあります。

そんな中、防犯カメラを付けたい、という相談を受けることが以前にもまして増えてきました。防犯カメラは安いものだと数千円〜高いものだと数十万円と価格帯が広く「正直何をどこまで買い揃えたらいいかわからない」というお話をいただくことが多いです(私も正直迷うケースがあります)。

そこで、これから数回「防犯カメラの選び方」ということで記事を書いていきたいと思います。第1回は「安易なクラウド化に走るな。犯罪が起きた時に使えないカメラではないカメラを探そう」です。

目次

防犯にならないカメラとは?

防犯と謳っているにかかわらず防犯目的では使用できない−。どこの安いカメラだよ、誰も使っていないマイナーなカメラだろ、と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
防犯カメラには、以下の3つのポイントを満たす必要があります。

  • 録画ができていること
  • 録画データをすぐに確認できること
  • 故障時にすぐに確認ができること

たいていのカメラに録画機能はついていますが、その録画機能の容量を考えたことはありますでしょうか。また、ネットワークなどに繋がっていない場合のデータの保存方法についてはいかがでしょうか。SDカード?犯人が脚立で登って横から簡単にSDカードは抜けてしまわないでしょうか。抜かれたとしても、それがすぐにわかりますか?SDカードも物です、壊れた時にすぐにわかりますか?

これらの質問にすぐに「ええ、それくらい完全に考えていますよ」と答えられる人は少ないでしょう。防犯カメラは何かあった時に初めて気にするもの。何かあった時に初めて見た…そしたら何も映っていない…という経験を持つ方も少なくないと思います。

ビジネス要件の「防犯カメラ」

私が外部のITベンダーと話した際には以下のアドバイスを受けました。また、実際にビジネス用途の製品はこの要件を満たしています。

  • 録画は外部記憶装置(HDDなど)にするべし(内部のSDに保存は防犯目的にならない)
  • ネットワーク経由でのみ保存するカメラは避けるべし。内臓の記憶媒体にある程度は保存し、クラウドにデータを送れなかった場合にも数時間程度は内部で再送ができる体制を整えておくべき。
  • 基本的に、普段から疎通確認を定期的に行うようにするべき(定期点検の重要性)。
  • 繋がらなくなったことを外部から監視ができるようにするべき。
  • 複数のカメラを自由なレイアウトで複数台同時に1画面で閲覧できるようにする。

最も、これらは防犯性能をきちんと守る場合です。HDDに保存するタイプのカメラは堅牢な作りのカメラが多く、安定性はあるのですが防犯目的で設置するにはコストパフォーマンスが合わないことが多いです。

そんな中登場しているのが、クラウド型監視カメラなのです。

ネットワークカメラ(クラウド保存型)が変えた「ネットに繋がるカメラ」との違い

クラウドに録画データを保存するという発想は何も新しい物ではありません。たいていのネットワークカメラにはFTP(ホームページなどのデータをアップロードするのに使用される方法)で録画データをストレージに保存する機能があります。しかし、FTPでアップロードすることでデータのバックアップにはなりますが、それだけでは録画データの再生ができるわけではありません。FTPでアップロードされたデータはダウンロードしたり、あるいはWEBブラウザ内にストリーミングサービスを設置し閲覧しなくてはなりません。

現在主流のクラウドに録画データを保存するタイプは、保管期限が14日〜30日などと限定されている代わり、無駄な録画データを保存しないようにしつつ必要な時には録画データをすぐに携帯またはブラウザで再生できる(そしてそれらのデータをダウンロードし警察などに渡すことができる)ようになっているのが特徴です。

メジャーなクラウド録画メーカー3選

それでは、具体的にはクラウド録画メーカには何があるのでしょうか。
ここでは、メジャーな2メーカーの商品を紹介します。

Safie(セーフィー)

https://safie.link/

セーフィーは、屋外の防犯カメラでよく利用されるAXIS(キヤノン傘下の防犯カメラメーカー)が提供する信頼性の高いカメラを利用した、クラウド録画型防犯カメラのパイオニアです。最大の特徴は、同時16拠点を1画面で閲覧できる操作性、そしてカメラの高い信頼性に裏付けられた確かな録画品質です。近年ではウェアラブル型の防犯カメラが発売され、防犯カメラに限定されず「カメラで何ができるか?」を真剣に考え、実現している会社でもあります。

なお、多くのITベンダーが紹介するクラウド録画ソリューションは、セーフィーのOEMだと言われています。

Saicame

SAICAMEは、信頼性の高いカメラ+クラウド録画を併用した安価なクラウド録画の防犯カメラソリューションです。セーフィーに比べてYoutube連携や使用できるカメラ機材の種類は少ないものの、録画の安定性と費用の安価さが特徴です。一般店舗で使用する場合、SAICAMEは必要な機能を十分に満たしていると考えられます。

いかがでしたでしょうか。防犯カメラは何かあった時に使用する以外に、AIなどでの画像分析に欠けて来店者の行動分析などに使用することもできると言われています。ぜひ、データの利活用が容易になるクラウド型防犯カメラソリューションの活用を検討してみてはいかがでしょうか。

「防犯カメラの選び方①ネットに繋がるカメラではなくクラウドカメラ。罪が起きた時に使えるカメラを探そう」に1件のコメントがあります

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