ネット全盛期となっている現在でも、問い合わせ窓口から電話番号を消していない企業は多くあります。特に高額なものであったり、ヘルプにダメと書いてあるものでもダメ元で電話する、といったケースがあとをたたないようです。そんなお手軽さから、特に何かの用命を受け付ける窓口では現在も電話と訪問によるサポート体制を残しているケースが多いようです。しかし「電話機が古くなった」「電話番が1人しかいないので必要に応じて2人以上で電話がとれるようにしたい」といった会社では「電話機、何使えばいいかな…」と悩まれているケースも多いでしょう。

そこで今回は「電話機をクラウド化する」方法とそのメリット/デメリットについて触れていきます。

目次

IP電話は「電話線ではなくインターネットを使う電話」

思い込み1: 停電時は使えないので従来の電話機がいい

昔は、NTTの加入電話というものがありました。各家庭に電話線(INS)を引き込み、電話番号を契約して利用する形態で、停電時でも電話線が切れていなかったため非常警報装置などにも使用されています。

しかしながら、現在のひかり電話はONUと呼ばれる海戦終端装置に電源が通っていないと、電話機能もインターネット機能も使用できません。INSは2025年をめどにサービスを終了する予定とNTTより発表があり、今後の電話機は停電時には使用できません。
停電時にも使用できるようにするには、無停電装置などが必須となります。

思い込み2: IP電話費用が嵩む

家庭用の電話機は1000円ほどで簡易的な物は購入できますが、ナンバーディスプレイなどに対応したものであれば5000円ほどかかります。確かにそれに比べるとIP電話機は12000円とコストは嵩みますが、電話機の配線の取り回しを気にする必要がなくなります。例えば電話機を移動したい時に電話線を購入して延ばすことになりますが、IP電話機の場合はLANケーブルを伸ばす形となります。LANケーブルはPCと同じケーブルのため、PCを有線接続するのと同じ感覚で整備することができます。

また、携帯電話にSIPクライアントアプリ(AgePhoneなど)を入れることで、携帯電話で電話に出ることができます。そのため、従業員用として受付に1台IP電話機を置き、自分用の電話機は携帯電話のアプリ(LINE電話のようなもの)で対応する、といった運用も可能です。

特に2フロアをまたいで電話機を設置するケース(事務所とレストランに1台ずつ)の場合、これらのメリットは大きくなると考えます。

また2台以上でPBXの機能(留守電、不在転送など)を本格的に使いたい、という場合、PBXを購入するより安い値段で運用することが可能となります。仮にPBXを新品で購入すると60万円以上しますが、IP電話であれば月4000円+電話機の購入代金のみで済みます。

思い込み3: IP電話は複雑設置が難しい

IP電話機の設定に必要なものは「IPアドレス」と「ユーザーID」と「パスワード」です。あとはクラウド電話事業者が提供する仕組みを使用することで、複数台の電話のルーティングを簡単に設定することができます(多くの場合、ドラッグアンドドロップにて設定可能です)。

以下の記事で、IP電話の設定方法(Twillioを例に)紹介しているので、よろしければご確認ください。

[nlink url=”https://kvitanco.biz/blog/1619/”]

まとめ これからの標準のネット電話は、ビジネスでも使える高コスパ。

いかがでしたでしょうか。従来の家庭電話機はシンプルで使いやすいですが、あくまで1台だけで運用することを想定しています。複数台設置する場合や事務所で使いたい場合、やはりPBXを設置するかIP電話を置くかということになります。震災対策や感染症対策が叫ばれる今、一度IP電話を試して見てはいかがでしょうか。

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