起業してすぐの頃は「とにかく目の前のことをしっかりと!」という意識で、パソコンの環境整備…とか多くの従業員が業務データに触っても問題ない環境づくり…といったことに目がいかないまま、それでも必死にビジネスの立ち上げを行われてきたのではないでしょうか。しかし、ある程度の規模になると備品管理の必要性とともに、社内にあるデータのアクセス権制御や業務アプリケーションの導入といった課題が出てきます。

そこで今回は、中規模の企業になった時にやっておきたいネットワークの整備とリモートワークの整備、そしてデータのアクセス権管理について触れていきます。

目次

ビジネスはデータに始まりデータに終わる

データは、企業にとって生命線です。データが外部に流出してしまえば顧客の信用を失いかねませんし、そうでなかったとしても誰かがうっかりデータを消してしまった、悪意を持って削除した、という話は枚挙にいとまがありません。こうした問題を解決する手段はいくつかありますが、この記事ではベースとなる認証システム・ライセンス管理の話を上げていきます。

アクセス権を管理して何をしたいのか?

アクセス権を管理することで何ができるようになるのか、なぜアクセス権を管理する必要があるのかを簡単に記載します。

メリット① データの作成者が明確になる

データを誰が作成したのか?変更したのか?が分からず困ってしまったことはありませんでしょうか。その日のシフトや勤務状況をカレンダでめくって確認し、当該の従業員に尋ねる…というのは、本当に気が進まない作業です。

また、小規模のうちは共有のストレージではなくメールでデータを送り合って更新…なんてこともあったかもしれません。その場合、書類のバージョン管理がうまくいかず「どれが最新の資料だっけ?」と困り果てることもあります。

アクセス権を明確にしPCごとに使い分けることで、誰が、いつ更新したのか?という問題を解決することができます。

メリット②WEBシステムのアカウント管理が簡単になる

個人で何かしらのWEBアプリを使用したい!となった際に「Facebookログイン」をした経験のある方もいらっしゃるのではないでしょうか。企業でも、Facebookログインのようなもの(Microsoftログイン)ができます。PCでログインしておけば(Active Directoryのユーザー情報に基づいて)各種WEBシステムに自動的にログインしてくれます。
これにより「誰に」「何の」アカウントを割り当てたか?があとでわかるようになります。

メリット③従業員マスタがわりになる

従業員の一覧をExcelで管理していると、いつの間にか古いまま放置されていて最新のものかどうか分からない…という経験はあるのではないでしょうか。
認証サーバを作成することで、この従業員マスタを自動的に作成する、といった作業がされるようになります。

具体的に何をやるのか? ~ Azure ADを導入してPCのログインユーザを作る ~

では具体的にどのようなツールなどを使って認証サーバを作るかというと、Microsoft社が提供しているAzure Active Directoryというツールを使用することで解決します。
クラウドサービスなのですが、基本的には無料で使用できるツールとなっており、Office 365を導入した際にも自動的にOffice365としてついてきます。

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